インハウスデザイナーと制作会社(デザイン事務所)の違いは?どっちがいいの?

なりたい人向け
  • インハウスデザイナーって何かわからない?
  • 実際の生の情報を掲載しているところがないから、知りたい!
  • どっちがいいのか良し悪しを知りたい。

パッケージデザイナーには、大きく分けて

インハウスデザイナーと制作会社への就職先があります。

実体験の違いに関することを書いてある記事は多くありません。

パッケージデザイナーになる前に実際にどのようなメリットがあるのか

その違いを知っておきたいですよね。

私は、14年間パッケージデザイナーとして、

大手メーカーと下請けのデザイン事務所で勤めていた経験があります。

この記事では、これからパッケージデザイナーになりたい人が、

実際の経験から、インハウスデザイナーとデザイン事務所の

それぞれの違いやメリットについて解説していきます。

インハウスデザイナーと、事務所のデザイナーどちらも経験しているパケ子だから

お伝えできる、生の情報をお届けしていきたいと思います!

どちらも経験のあるパケ子がわかりやすくお伝えします。

どちらにも良し悪しがありますので、

自分に合った就職先を見つけられるようになれます。

インハウスデザイナーとは

インハウスデザイナーとは一口に言うと、企業に属しているお抱えデザイナーのことです。

例えば、化粧品で言うと、資生堂、コーセー、ポーラなど、

みなさんが知っている大手の企業には、大体社内にデザイナーがいて、

デザインを内製している場合が多いです。

デザインする媒体は、自社商品の広告や、商品・販促物のパッケージ、Webなどがあります。

BtoCのデザインをすることができます。

BtoCは、一般消費者に向けてデザインを作成するということです。

その会社に属することで、名刺交換時など有利なことがありますよね。

会社によりけりですが、資生堂のようにデザインが強い会社や、

営業の方が強い会社など企業により様々です。

デザインが強い会社は当然入社試験の倍率も高くなり、

入社が難しいという特徴もあります。

みんな知っている企業や会社であることが多いため

インハウスデザイナーは全般的に、倍率が高くなりがちです。

インハウスデザイナーになるにはどんな準備をしておけばいいのか

成績は良好である方がいい

私は新卒で大手メーカーに内定をいただきましたが、

採用担当者に、私ともう一人で悩んだと聞きました。

その時に学校の成績を見て、私が採用されました。

企業のインハウスデザイナーは募集人数が多くはありません。

大抵1名のことが多いです。

なので、採用担当者が迷った時には、成績を見られることも考慮しておいた方が無難です。

徹底した企業分析

その企業の中の商品をデザインするのですから、

その会社が発売している商品は知っていて当然ですし、

好きな商品やブランドも言えるようにした方がいいです。

合わせて、なぜそのブランドや商品が好きなのかを

自分の言葉で話せる方が良いです。

素直で、聞き分けの良さそうな人。

実は素直ではなくても、素直そうにしてください。(笑)

企業はできる人を採用するよりかは、会社にマッチしている人を採用したいです。

言うなれば、メーカーは宗教のようなものなんですよ。

その考えに染まれる子なのか。

反発しそうだなと思われたり、扱いずらそうだなと思われたら、

採用は見送られることがあるかもしれないですね。

担当の面接官に、この人なら一緒に働きたいなと思わせるのが

いいと思います。

インハウスデザイナーへ転職の場合

30歳くらいまでには行きたい企業に入社できる準備をした方が良いです。

これは実際に、パケ子が在籍していた2社目の大手企業の

デザイナー採用の際、30以上の女性はみんな撥ねられていました。

本当は良くないとは思うのですが、実際そういうことをやってるよって話です。

また、雇う側の気持ちになったらどうでしょうか。

30歳で入社しました!赤ちゃんがめでたくできて、翌年産休入ります!

その後、時短勤務でお願いします!ってなったらどうしましょうか。。。

本当に差別的な記載ではありますが、

会社側は、そのような可能性はゼロじゃないと見てるんですね。

なので、インハウスデザイナーになりたいのであれば、早めの方がいいと思います。

上記は、本当に裏情報ですね。

今は、もうあれから14年も経っていますので、

変わってはきているかもしれないですね。

インハウスデザイナーの強み・弱み

強み

その企業の社員なので、残業代がきっちりと支払われたり、福利厚生は申し分ないです。

給与もいい方ではないでしょうか。私はボーナスを年に6倍もらっていました。

就職する会社にもよりますが、大手の給与でデザインができます。

激務な企業もありますが、課長や部長がしっかりいて、守られている感じがあります。

有名な会社に勤められると、それだけで箔がつきます。

例えば、サントリーのデザイナーとか、なんだか聞いただけで「すごい」ってなりませんか?

よく雑誌のインタビューも出てますし、

CMなんかでも商品が流れていて、皆の認知が浸透しているからこそ、

そこに在籍しているデザイナーは「すごい」に繋がるんですよね。

自社商品をとことんデザインできるのも強みです。

化粧品会社であれば、多少サプリやドリンクのデザインはありますが、

基本ずっと化粧品です。

化粧品のデザイナーなのに、いきなりラーメンのデザインやって!

とはなりません。

そのジャンルや、その道のプロになれます。

パッケージデザイナーであれば、素材や印刷の知識がすごくつきます。

それだけ、店舗に並んだ後のことも考えられるのが、

インハウスのパッケージデザイナーの特徴です。

また、デザイン納期を比較的多めにもらえることが多いです。

企画開発の近くでデザインができるからこそ、

よりデザインの上流から理解してデザインをすることができるのが強みです。

弱み

デザインが偏ること。

先ほど化粧品会社であれば化粧品しかデザインしないと記載しました。

それ以外のデザインに疎いですし、イザやってってなっても、

正直、結構辛いです。

また、インハウスデザイナーは、その会社のブランドイメージの中で

デザインを行いますので、それ以外のテイストは

デザインすることができないです。

できないというのは、その人のスキルがなくて出来ないのではなく、

ブランドイメージを守るために、それ以外のデザインはしてはならないのです。

例えば、エレガントな高級ブランドのデザインで、

いきなり親しみやすいクレヨンのような子供が好みそうなデザインが

発売されたら、消費者は混乱しますよね。

(販売促進のため、企画として限定的にそんなことをやることはありますが。。。)

それをやると、ブランドイメージが崩壊します。

また、先ほど箔がつくと書いたのですが、

それは個人が目立つと言う意味ではなく、会社がすごいのです。

そこを履き違えると大変です。

その道のプロではありますが、制作会社に比べると

制作スピード、アウトプット、プレゼン能力が

自分で奮起しないと、制作会社で勤めている人に

新卒でよいーいどんとスタートした時、

3年後にはもう実力的には負けてる感じです。

インハウスデザイナーのキャリアパス

デザインを見る部署への移動が多いです。希望をすれば移動が可能です。

企画部や、デザイン部、宣伝部、販促の部署、通販の部署などにキャリアパスが可能だと思います。

会社によって異なりますので、もし入社し、違う部署に行きたいとなったら、

上司に面談で交渉ですね。

私は、デザイン部でパッケージデザインをし、

その後宣伝部でCMや広告ラジオの担当をしましたので、

会社にはよりますが、自分のデザインの力が活かせる部署への

移動は可能だと思います。

制作会社のデザイナーとは

いわゆる下請けのデザイナーです。

デザイン事務所は、仕事の依頼を企業から受けて、それを納品しますよね。

BtoBなんです。

BtoBは、会社が会社へデザインを納品します。

多岐にわたる案件を、スピーディーにこなします。

依頼元のユーザーから締切を言われ、それを過ぎることはできないため

結構ハードワークです。

給与についても、メーカーよりも低いイメージがありますが、

会社によってもピンキリなので、調べておきましょう。

電通や博報堂なんかも、BtoBの下請けですよね。

激務だけど、給与はメーカーよりもいいです。

また、倍率も高く人気ですよね。

パッケージデザイナーとして、電通や博報堂入社は聞いたことがないですが

制作会社のようなデザイン事務所も合わせて、

BtoBの会社はピンキリというイメージです。

デザイン事務所に入社するにはどんな準備をしておけばいいのか

柔軟性

マニアックにこれだけが好きですという方よりも、

いろんな案件をスピーディーにこなさなければいけないため、

幅広いデザインができそうと思われた方がいいです。

また小さなデザイン事務所などは、会社の方針が急に変わることもあります。

それについていける柔軟性は必要です。

とにかく様々な作品を見せる

デザインに関して色々作成できるし、対応できることをアピールすることが重要です。

パッケージだけやってる事務所は、今少ないと思います。

パッケージデザインだけでなく、Web周りも興味があったり、やったことがある人は重宝されます。

言語化の能力

自分のデザインをユーザーにプレゼンしなければいけない場面が多いです。

なぜこのデザインにしたのか。をきちんと説明できることが好ましいです。

※電通博報堂の広告代理店についてはわからないですが、

実際に一緒に仕事をしたことがありまして、プレゼン能力はとても高いです。

デザイン系のプレゼンの本をたくさん読んでおきましょう。

また、パケ子のデザイン事例で学ぶのも、良いと思います。

制作会社のデザイナーの強み・弱み

強み

圧倒的な知見。経験が自分のスキルアップにつながるのが強みです。

いろんな会社の課題をデザインによって解決するスキルが身に付きます。

また、会社によってその解決方法は様々ですから、

その経験と実力が、すごいスピードで身に付きます。

これはインハウスデザイナーに勝てるところだと思います。

また、パッケージデザインだけでなく、

Webやその他のデザインを手がけることも多いと思います。

トータルでデザインの実力がつきます。

制作スピードも相当付き、自信につながると思います。

弱み

激務です。覚悟してください。

私は月平均残業が60時間でした。土日に家で仕事を持って帰りました。

その割に給与が低かったです。

また、下請けデザイナーであるため、クライアントは絶対です。

締切に間に合わせなければいけないこと、

短時間で高いクオリティーを求められ、

体調を悪くする人も多いのと、

女性の場合、このまま出産後も働けるのか不安になる方も多いと思います。

パッケージデザイナーの場合は、印刷の色知識に弱い人が多いです。

これは、まとめで書きますが、デザイン事務所や制作会社は、

BtoBなので、デザイン受注が目的です。

ところが、BtoCは商品売上が目標になりますから、こだわる部分が違うんですね。

制作会社で、青焼き(版をCMYK特色で分けたもの)を見れる人はいませんでした。

すなわち、下の子にも教えることができないと言うことです。

印刷会社のデザイナーは、Bto Cでも、印刷周りは完璧だとは思いますが、

デザイン制作会社では厳しいです。

制作会社のキャリアパス

やる気次第で、Webや、人事などバックオフィスの業務をさせてくれる会社も!

デザインやっぱ向いてない。。。ってなっても、

人事や広報で会社をサポートできる会社も多いです。

大企業ではなく、少ない人数の会社だからこそ色々できるようになり、

自分の希望もやる気次第で叶えられると思います。

社長とも距離が近いので、そう言ったことを相談しやすいのも

良い点ですよね。

まとめ

インハウスは、その道のプロになる人。

自社製品を、お客様に買ってもらうまでの全ての工程に力を注ぎます。

制作会社は、案件受注をして納品が最後です。

その製品の売上まで考えているパッケージデザイナーは少ないです。

しかし、圧倒的に人間力や、仕事の難易度でいったらデザイン事務所の方が

実力がつくでしょう。

独立を考えている方は、デザイン事務所をお薦めします。

みなさんはどちらが自分に合っていましたか?

時間に余裕があったら、

無料相談会などもしたいですね。

興味がある方はTwitterにDMくださいね。

題名は「パッケージデザイナー就職について」など

わかりやすい題名でお願いします。

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