「ディレクター」の闇。。。正直何をやってる人なの?どうすればなれるの?

なりたい人向け

みなさんは求人ページで「ディレクター募集」という言葉を、

目にしたことがありませんか?

私はパッケージデザインのディレクターを5年ほど経験しています。

なんとなく、デザイナーの上の立場の人なのかな?と考えている人は

多いと思いますが、これについて詳しく解説をしていきたいと思います。

このページでは、ディレクターに転職をしたい人。

デザイナーとディレクターの違いを知りたい人に

おすすめの情報となっています。

ディレクターの仕事

まず、ディレクターと言っても、「クリエイティブディレクター」であったり、

「アートディレクター」であったり、さまざまです。

結論を先に書くと、

その案件の、指示や指揮・進行管理という意味合いで

使われていることが多いです。

しかし、このタイトルに「闇」と書いたんですが、

ディレクターと言ってもその責任範囲は会社によってだいぶ異なります!

下記、自分が体験した事例を交えてご紹介していきますね。

事例1 某メーカーでのアートディレクター

ある会社のディレクターは、

「あなたには可愛い系のA案を、あなたにはかっこいい系のB案をお願いね。」と

デザイナーに指示します。

※ここでは分かりやすく書いていますが、実際の仕事ではもう少し

具体的にコンセプトを言われたりします。

デザイナーは、言われたイメージでたたき台を作ります。

出来上がったらディレクターに見せて、ここはこうした方がいいとか

修正を重ね、ディレクターが会議でプレゼンをするといった感じです。

ここで注目すべきなのは。0から1の作業を行なっているのは、デザイナーです。

ディレクターから言われたコンセプトをどんなデザインに落とし込むのかという

たたき台をデザイナーが作成するイメージです。

考えてみてください。。。。

可愛いって無限にありませんか?

どんな可愛いなのかをデザイナーが最初作成すると言うことです。

ある意味、そこでいいのが上がったら、

ディレクターからの大幅な修正なく、すんなりと進むこともあります。

この案件のディレクションをしたと言うことで

クレジット欄にディレクターの名前が上がるのも事実です。

つまりこの場合、ディレクターって何がすごいの?ってなってしまいます。

社内では皆わかっているけど、社外に出たら一般的に

ディレクターの方が上ですから、その案件=ディレクターの手柄です。

的確な指示や、その案がよくなるように指導をするのが仕事なのですが

ある程度デザイナーが有能ですと、こういうことが起こるんです。

これは大手で起こりがちなのではないでしょうか。

全ての大手メーカーで起きているとは限りませんが、

大手はデザイナーの倍率も高く、優秀なデザイナーがたくさんいますから、

こういうことになる場合もあります。

もちろん、大手には素晴らしいディレクターも多いですが、

一方、向き不向きで、ディレクションより、デザインが好きな人もいれば、

その逆もいるということです。

大手の場合は、基本年功序列でディレクターになってしまいますので

このようなことが起こる確率が高いということです。

某制作会社でのディレクター

この会社のディレクターは、デザイナーも兼任していました。

ディレクターが細かいデザインラフを起こします。

手書きで、イラストのイメージはこのようなイメージという画像もつけ、

このシズルはここに、この角度でニンジンを置いて、

お皿はこの色で、湯気を出して。。。と。

かなり細かい指示のラフです。

もちろんその前にコンセプトも立案しますよ。

細かなラフを作成したら、アシスタントデザイナーに指示をします。

コンセプト通り、ラフのイメージ通りに作成してもらうため、

30分から1時間かけて、打ち合わせをします。

ここでポイントなのは、先ほどのメーカーの事例と比べて、

ディレクターの役割が膨大です。

0を生み出すのはディレクターってことですね。

全て自分で行うため、かなり実力が付きます。

コンセプト立案から、思い通りのデザインにしてもらうための的確な指示、

それに加え、プレゼンテーションも自ら行いますから、

本当に忙しいです。(正直、子供を育てる余裕はないです。)

このように、ディレクター募集と言っているが、

入ってみたら、全然その責任範囲が違うと言うことはよくある話だと思います。

面接で必ず確認をした方が良いです。

また、こういう会社でのデザイナーでの入社は実力がつきにくいです。

なぜなら、ディレクターが全てやっていて、

デザイナーはオペレーターのような作業となってしまいます。

描いたラフを綺麗に調整してくれる存在でしかありません。

ディレクターになるためにはどうしたらいいのか

デザイナーの下積み経験をしてなる方が多いです。

なんせ、デザイナーに指示をしなければいけないのと、

プレゼンもしなければならないですから、

自分の作成したデザインの言語化をきちんとして、

それを相手に説得できることが必要となってきます。

ディレクターになりたい場合、どこまでが自分の仕事範囲であるかの

確認が必須となってきます。

「闇」とタイトルにあるのは、たいしてその案件で活躍していないのに、

上の立場というだけでクレジットに名前が出てしまったりしているからです。

クレジットを見ただけで、

この案件やったの?すごい!と鵜呑みにしないことが大切です。

どこまでディレクターが関与したのかをきちんと聞くべきですし、

会社自体のディレクターの立ち位置や業務範囲を理解して

就職活動に臨んだ方が良いと感じます。

ディレクターになるために心がけること

コンセプトからそのデザインが生まれて、

このデザインにした意味や意図を、他人に説明する能力が必要です。

これは、デザインの責任を負う立場ですから、

当然のことなんです。

デザインは自分好みのデザインを作るのではなく、

コンセプトに合ったデザインを作成するものです。

つまり、コンセプトからそのデザインが生まれて、

これができないと、デザイナーへの指示もできないため、

言語化はとても重要だと感じています。

いつも私がやっていたことは、

「なぜ??」と自分に問いかけることです。

「なぜこの色にしたのか」

「なぜこのイラストなのか」

もっと言うと、「この色にしなければいけない理由があるはずなんです。」

例えば、「なぜこの色にしたのですか?」と他人から問われたときに

正自分の中で、答えられるようにする。

このように常にデザインをしていく過程で

自分に「なぜ」を問いかけることによって、

言語化と、ディレクションの能力は上がっていくと思いますので

試してみてくださいね。

なんとなくデザインをしないと言うことがポイントです!

まとめ

パッケージデザインにおける、「ディレクター」は会社によりけりです。

自分の入りたい会社のデザインの責任範囲はしっかりと

入社面接の質問で確認しておくことをお勧めします。

どちらが向き不向きもあるかと思います。

また、「ディレクター」だからすごいってことはないです。

きちんとコンセプト立案から、ディレクションできているのか。

そこで判断をしてほしいです。

ディレクターになりたい方、頑張ってください!!

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