水をつかむことができるって本当?おしゃれなデザインの〇〇

デザイン事例

デザイン研究事例の第一回目は、

水をつかんでいるかのような感覚になる、

インスタ映え間違いなしのミネラルウォーター!!

「TYNANT STILL WATER(ティナント スティル ウォーター) 」

パッケージデザイン(ペットボトル)について分析をしていきます!

ティナント スティル ウォーター スペック

品名

ナチュラルミネラルウォーター

価格

  • 500ml
  • 1500ml

原材料

鉱水(無発泡)

デザイナー

世界的に有名な工業デザイナーのロス・ラブグローブ氏

デザインの分析

形態

美しいボトル形状ですよね。

水という無形のものを形にした、素晴らしいデザインだと思います。

まさに、水を掴んだらこんな感じになるのではないかと

思わせる形状と、主張しないシンプルなラベルデザインが特徴的です。

これは、海外っぽいデザインで、日本では珍しく目を引きます。

海外っぽいと記載しましたが、

日本は線対称のボトル形状が多いのに対し、

このデザインはアシンメトリーで、

水が揺らいでいるかのような、有機的な形が魅力なのだと感じています。

機能的でもあり、実は持ちやすいです!

なめらかな凹凸から、光が屈折して、

影が綺麗に落ちる、水面をずっと眺めているような

まさに芸術のようなデザインです。

中身の水の表現を追求したデザインということです。

ありのまま、水ってことです。

話が横にそれますが、海外って有機的な建築物多くないですか?

日本は地震大国なので、海外のような有機的な建物って

比べると少ないです。

それを思うと、

商品に対し、美を追求する海外と、効率を優先する日本という感じがします。

だから、日本人が「ティナント」のデザインをしたら、こうはならないと思うんです。

日本人でも提案する方はいるかもしれないですよね。

飲料メーカーの方とか。。。でも、実際世に出ないってことは、

製造上、何か問題があったり、難しかったりするのかもしれないです。

または、コストが合わないなどですね。

水は、送料がとにかく高いんです。

水はそこらへんで飲めるのに、お金取るの??って思ったことありませんか?

20年前とかって、ペットボトルも500mlはなかったりとかして、

水を買うという習慣自体なかったんです・YO!(ふざけましたすみません)

水源地から、水を工場に運び、ボトリングしてラベルを貼り、

スーパーやコンビニに並んでいるんです。

オレンジジュースと価格が大差ないのは、水源地からの運賃代です。

ここにさらにペットボトルの成形をする金型代が乗っかったら、

水を100 円では売れなくなっちゃうかもですね。

そんなこんなで、このデザインは日本では難しいのかなって思った次第です。

ラベル

ラベルにロゴだけの潔さ!

これは、ペットボトルで商品を表現できているからこそ、

ラベルではロゴだけで成立できているのです。

日本の水のラベルを思い出してください。

なんでもいいです。思い出せますか?

結構風景のイラストを使用していたり、

ロゴだけシンプルにデザインされていたり、さまざまです。

ロゴや形を思い出せたら、ブランディングが成功してる証拠ですね。

ティナントは、形状で圧倒的な存在感を出しているので、

ラベルはこれだけで、ブランディングは成功しています。

唯一無二のデザインだからです。

形でも、ブランドイメージが保たれるという良い事例です。

デザイナーのロス・ラブグローブ氏について

プロダクトを主に専門にされているようですね。

  • 1980年にマンチェスター・メトロポリタン大学工業デザイン科を卒業
  • ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで修士号を取得

ジャン・ヌーヴェル、フィリップ・スタルクと共に「Atelier de Nimes」の会員で、

国際的一流ブランドのコンサルタントを務めているようです。

私はジャン・ヌーヴェルとフィリップ・スタルクが好きですけど、

その方と並ぶほどの著名なデザイナーであったことは初めて知りました。

良いデザインなわけですね。。。

私とティナントの出会い

ここからは、私が私がこのデザインと初めて出会った時のお話をします。

デザインの専門学校の課題で、「エディトリアル」の授業がありました。

雑誌を自分で企画して作る授業内容なんですけど、そこで

私は、水の雑誌を作ったんですよね。

日本の水も、いっぱいありますし、

世界の水も取り上げてまとめました。

その際に、どの水のパッケージにも負けない

この商品に出会いました。

今から15年前くらいの話です。

(ということは15年前からパッケージ変わっていないということです。)

そして、その後、パッケージデザインの専攻の授業で、

好きなパッケージを発表する授業がありました。

私は、迷わず「ティナント」を思い出しましたが、

どこで売ってるの??となりました。

当時は、通販が今ほど一般的ではない時代でした。

いろんなお店を回り、池袋のソニープラザで

初めて本物に出会った時には感動しました!

そして、無事にパッケージの課題発表ができました。

今回は第一号として、またこの商品を買いました。(今度は通販です☆)

学生時代に比べたら、色々分析できていたり、

自分の想いものせられたと思います。

私の欲望で1回目は「ティナント」にしましたが、

次回から、しっかり一般商品のパッケージ分析を行いたいと思います。

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